駐在妻のSecond Career in the U.K.

駐在妻のWork&Life in England

「働く」「駐在」「ヨーロッパ旅」をテーマに体験談や気付いたことを綴っています。今年の目標はよく働き、よく休む(リゾート地でゆっくり)こと。

遅延したら得するかも?補償金600ユーロを請求できた話。

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ヨーロッパに住んでいれば飛行機が遅れたこと、一度や二度ではないはず。

もちろん日本でも遅れたり、キャンセルすることもありますが、私の感覚ではヨーロッパの航空会社の方が圧倒的に遅延・キャンセルリスクが高い気がします。

 

そんな利用者の味方になってくれるのがEU規則No 261/2004です!この規則によって遅延や欠航によって生じた追加費用、補償金を航空会社に請求することができます。

 

今回の私のケースを例に挙げながら、対象となる条件や航空会社への請求方法を紹介していきたいと思います。

 

搭乗便が3時間以上遅延に・・

つい先日の日本への帰国便でのこと。ブリティッシュエアウェイズのチケットを持っていたのですが、出発が3時間以上遅れてしまいました。遅延アナウンスは出発予定を過ぎてから😰日本の航空会社ほどオンタイムにはいかないことは覚悟していましたが、遅延の連絡が遅過ぎて流石にイラっとしました。

 

こんな時ラウンジを使えるのは大きい!

当初は出発が2時間程遅れるとのアナウンスだったのですが、Cゲート(ターミナル5の中でもA、B、Cゲートと分かれています)にいてもやることがなかったので、ラウンジやショッピングモールのあるAゲートまで徒歩20分もかけて戻っていきました。

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※AゲートからCゲートまでは電車にのって移動できるのですが、逆走は不可。ですので、CゲートからAゲートまで戻るには徒歩での移動しかありません。わたしも含め、皆んなCからAへの電車を探し回ってしまったので、注意が必要です。

 

搭乗者全員に£5のミールクーポンを配布していたので、ラウンジに戻らなくても近くのカフェでゆっくりすることは可能です!

 

ようやく搭乗開始

出発予定時刻からおよそ3時間強遅れでようやく搭乗開始のアナウンスが始まります。何度も搭乗時刻が変わっていって、どんどん遅くなっていったので、最後はもう怒る気力もなく。り。寧ろここまで遅れると3時間以上、4時間以上遅れてくれた方が補償金の対象となるので、終盤はもっと遅れろ〜と念じてました。笑

 

遅延・欠航したらClaimしよう

このEU規則261/2004の素晴らしいところは、搭乗クラスや航空会社に関係なく一律で補償金をもらうことができる点だと思います。EU内を飛んでいるLCCでの遅延やキャンセルも全てカバーされています。

また、この規則に賛成している国を通るルートであれば、第三国離発着であっても適用のようです。つまり、ヨーロッパ系航空会社ではなく日系やアジア系であってもヨーロッパ路線であれば適用されることになります。

 

責任のある航空会社に対して、大きく分けて2つの請求が可能です。

  • 費用
  • 補償

費用とは遅延や欠航によって生じた飲食代、着替え代、ホテル代、などなど。航空会社によってどこまでを費用と認めるかは様々なようで、交渉次第というところでしょうか。今回、私のケースでは費用は発生しなかったので、補償のみブリティッシュエアウェイズのサイトを通して細かく見ていきたいと思います。

 

補償申請ができる場合

1. 最終目的地への到着が3時間以上遅れた場合で、遅延の原因が航空会社の管理の範囲内である場合。

2. 航空会社の管理の範囲内で生じる欠航を、予定出発日から14日以内にお知らせした場合。ただし、以下の場合を除く:

  • 出発予定時刻の7日~13日前までに欠航についてお知らせし、経路変更により出発予定時刻の2時間前までに出発し、当初の到着予定時刻を過ぎてから4時間以内に最終目的地へ到着する代替ルートをご案内する場合。
  • 出発予定時刻の7日前を過ぎて欠航についてお知らせし、出発予定時刻の1時間前までに出発し、当初の到着予定時刻を過ぎてから2時間以内に最終目的地へ到着する代替ルートをご案内する場合。

 細かくルールが定められていますが、ざっくり解釈すると当日に3時間以上の遅延が発生すれば、その時点で請求対象になります。

 

補償金の額
    • 1,500km未満のフライトの場合は250ユーロ
    • 1,500km以上のEU域内のフライトおよび1,500km~3,500kmのその他のあらゆるフライトの場合は400ユーロ
    • その他のあらゆるフライトの場合は600ユーロ

    この金額は、航空会社がお客様に最終目的地に向けた代替のフライトをご提供し、その新しい到着予定時刻が元のご予定に比べて以下の時間を超えない場合、50%割り引かれます。

    • 1,500km以内のフライトの場合は2時間
    • 1,500km以上のEU域内のあらゆるフライトおよび1,500km~3,500kmのその他のあらゆるフライトの場合は3時間
    • その他すべてのフライトで4時間

     

日本線に関して言うと、3,500kmを超える飛行距離なので600ユーロに該当します。今回のケースでは到着の遅延時間が3時間以上4時間未満だったため、補償金は50%割引された額での補償となります。

 

補償金の請求方法

こちらは各航空会社によって異なるようですが、基本的にはインターネットから受付しています。

ブリティッシュエアウェイズ クレームと申請

https://www.britishairways.com/ja-jp/information/help-and-contacts/complaints-and-claims

搭乗便と請求理由を述べればOKです。

4月◯日に搭乗した〇〇便が遅れたので、補償金を請求したい、と1文しか書きませんでしたが、2日後には返信が来ていました。

 

代理で交渉してくれる会社も存在します

補償金の請求は自分でもできますが、航空会社によっては問い合わせ先が分かりづらいことも・・そんな時は仲介業者を使って代理で交渉を進めてもらう方法もあります。検索すると上位に出てくるのはこの仲介業者のHPたちです。決して悪質ではありませんが、手数料30%程取られたりするので実際に自分に戻ってくるお金は少なくなります

 

前述の通り申請自体は難しくないので、英語に心配のない方は正直自分でやったほうが良いと思います。

 

欠航・または3時間の遅延になったら必ず申請しましょう

今回私たちは3時間遅延の苦痛は味わったものの、2人で600ユーロを得るという思いがけない結果となりました。これが2時間59分の遅延だったら0になってしまうわけです。航空会社も0か数百万かの出費がかかっているので、1分1秒縮めるのに必死になっています。今までは自分はこの補償金とは無縁だと思っていましたが、イギリスに住んでから1年以内に遭遇してしまいました😅主人も今回で2回目のClaimだったので、皆さんも他人事ではないかもしれません!

遅延や欠航になったら、忘れずに申請してください😃